メーカー研究員の書架

アラサー理系男子が休日に読んだ書籍の紹介

【良書紹介】3週間続ければ一生が変わる

あなたが死ぬとき、誰が泣いてくれますか?

和題をみたときに思ったこと、それは「何を3週間続ければいいのだろう?」ということだ。

しかし英題「Who will cry when you die?」を見れば分かる通り、「何を3週間続ければいいのだろう?」への答えは書かれていない。人生という長い旅を前向きに歩むためのさまざまな考え方が書き綴られている本書は、特に下記のような人におすすめだ。

・人生の目的を見失った人
・どうしても行動を起こせない人
ワークライフバランスを整えたい人

本書に書かれている”英知”の中で是非紹介したいものを3つ挙げよう。

 

行動力に関する教え

本書にある”行動力”という章には、全部で12ものアドバイスが書かれている。


とりわけ私があなたにお伝えしたいことは、『わたしたちは目の前に理想的な道が笑われるのを待って日々を過ごしている』という事実だ。

 

行動が大切だとわかっているのに、つい自分にとって都合のいい展開を待っていないだろうか?待つことではなく、歩くことによってこそ道は生まれるということを今一度心に刻みたい。

 

心が元気になるマントラ

言葉が思考回路に与える影響は計り知れない。

 

本書では、他者であれ自分自身との対話であれ、そこで現れる言葉が、あなたを形作っていると強く主張している。

 

本書にある”ポジティブ思考”の章の一節に『心が元気になるマントラを唱える』がある。それはなりたい自分を表す簡潔な言葉で構成されている。それを1日のさまざまなシチュエーションで唱えるよう書かれている。

 

もしあなたが手に入れたいものが”やすらぎと平穏”なのであれば、『私が穏やかで落ち着いた人間であることにとても感謝しています』と唱えよう。

 

窓際の病人のはなし

深刻な病気で入院した男性の病室には、もう一人の入院患者がいた。彼のベッドは窓際にあり、窓の外に見える景色、公園の木々や木の葉の様子、人々が何をしているかを実に事細かに伝え、彼を楽しませてくれた。

 

深刻な病気で入院した男性はその景色が見れず、やがて欲求不満を感じ始めたのだ。ある夜、窓際の患者が容体が悪化したとき、彼はナースコールを押さなかった。それによって窓際の男性は亡くなってしまう。

 

深刻な病気で入院した男性は、看護師に頼んで窓際に移してもらい、窓の外を見て愕然とした。窓の外は煉瓦塀に面しており、何も見えなかったのだ。

 

このエピソードが教えてくれることは「一見したところネガティヴな状況を、もっと前向きな視点で捉え直すことはできないだろうか?」と考えることの重要性だ。

 

あなたが「難しい、大変だ!」と考えていることも、視点を変えてみると大したことがないかもしれない。

 

 

本書にはこのような発想の転換を手助けしてくれるようなエピソードや訓話が100個も入っている。きっとあなたの心を揺さぶるものもあるに違いない。是非書店で手に取ってほしい一冊である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【良書紹介】「目標が持てない時代」のキャリアデザイン

「自分のキャリアはこのままでいいのか?」

 

おそらく多くのビジネスマンが抱いている疑問から、本書は始まります。

 

これを当然のことだと著者が述べる理由は、「働き方が激変する時代」と「従来のキャリアの考え方」がフィットしていないことにあるようです。本書はさまざまなワークやケーススタディを通して、わかりやすく現代特有のキャリアの悩みの解消の仕方について論じています。

 

この記事ではそんな良書について、あなたが買って読みたくなるようにまとめました。

 

最も変わった点は「目標の喪失」

技術革新、人生100年時代、人口減少、コロナショックなど、さまざまな要因がこの変化を加速させています。

江戸時代から明治時代に変わった際の武士が直面したように、努力の対象の曖昧化・多様化が進んでいます。少し大袈裟な例えでしょうか?

 

著者はこのような時代を「目標喪失時代」と呼んでいます。
大切な目標を喪失することは確かにネガティブな出来事かもしれませんが、目標を失った先にいる新しい自分と出会えるチャンス、とポジティブに表現しています。

 

この本が読者に教えてくれること、
それは「新たな目標を生み出す方法論」です。

 

専門性は陳腐化する

ある程度専門性に自信がある仕事をしている方も気が付きつつあるかもしれませんが、どれだけ尖ったスキルも、環境変化や技術革新により陳腐化します。

 

企業が一生面倒を見てくれるわけではない、
かといって、自分が時間をかけて身につけた専門性も永遠のものではない。

今はそんな時代なんですね。

 

キャリアデザインの方法論の3つの限界

① キャリアにおける正しい判断を個人ですることの限界

② 目標を絞り込むことでそれを喪失した際のダメージ

③ WILL × CAN × MUST のフレームワークが抱える問題

 

序章でキャリアデザインを考えることの難しさをわかりやすく説いています。
それを打開するためのアプローチについて、偶発性理論を挙げています。

よりよい偶然に遭遇する機会を増やし、それをキャリア形成に活かすことの重要性と、そこに不足している考え方を補足的に解説してくれています。

 

キャリアの目的

目標喪失時代に、連続的に次々と目標を生み出していくのに必要なのがキャリアの目的です。キャリアの目的を育てるということが、少しわかりにくいかもしれませんね。


「私は〜になりたい。」で表現されるものが目標に対し、「私は〜な存在でありたい」で表現されるものが目的です。

 

最近読んだ別のお気に入りの書籍「3週間続ければ一生が変わる」に、「心が元気になるマントラを唱える」という項に、言葉がもつ独特なパワーについて書かれていました。

 

「私は〜な存在でありたい」という言葉はそれを唱えるだけでワクワクするようなものでしょう?本書が扱っているキャリアデザインを超えて、まるでお守りのようにそういった言葉を持っておくことはとても大事だと私も感じました。

 

また著者はキャリアの目的を断定的に表現するのではなく、曖昧を許容して育てていくことが重要だと説いています。

 

これを考える際に、多くの人は自分の何が良くないのか、何を変えるべきなのか、に目を向けがちですが、自分を見直した際に考えることは、「自分の何を変えないか」です。

 

とはいっても、なかなかどのように自分を見直したらいいのかわかりませんよね?
本書の中盤には「キャリアの目的を考えるワーク」があります。

 

誰でも、そこに書かれている質問に答えながら自分を見直すことができる点も、本書のおすすめポイントです。

 

 

さて、紹介文はここまで、あとは実際に本書を手にとっていただければと思います!

あなたも本書を読んで、社会が用意したレールではなく、自ら新しいレールを作りだし、走っていける力を育てましょう!